新型コロナウイルスが落ち着き、集合型やオフラインの研修が増える中で、新入社員を対象にした「宿泊研修」を再開する企業が増えています。「宿泊研修って、企業が自己満足のためにやることでしょう?」「新入社員は受け身で参加しているだけで意味があるの?」現状、このような声が聞かれる企業・組織は多いのではないでしょうか。
担当者は、新入社員が前向きに、主体的に参加できるような研修カリキュラムを組めるかが重要です。今回は、魅力的な宿泊型研修の企画やカリキュラム、不満・不安を抱く新入社員へのサポート方法などを解説します。
新入社員が「宿泊研修」に行きたくない理由とは
新入社員から聞かれる、宿泊研修に関する不安や不満の声。毎年、一定数は耳にすることかと思いますが、そもそも、なぜ宿泊研修に行きたくないのでしょうか。
集団行動や体育会系のノリが苦手・苦痛
宿泊研修は、朝から夜までを同期や講師である先輩社員、経営者たちと共にします。そうなると、どうしても集団行動やいわゆる「体育会系のノリ」に合わせなければならない場面が出てくることがあります。
新入社員の中には、そういった「ノリ」が辛くしんどいと感じる人が増えているようです。「周りに合わせてノるのが苦手」「やりたくない(意味がない)」といった理由から学生時代の合宿すらも避けていた経験をしている人もいるため、できるだけ宿泊などのイベントを避けたいと考えているようです。
わざわざ宿泊する必要性を感じていない
宿泊研修に参加したくないと思っている人の多くは、「わざわざ泊まってやる必要があるのか」という疑問を持っています。一人ひとりに個室が与えられていれば「まだマシだ」と感じるかもしれませんが、知らない人と同部屋で寝ることや、入浴が同じになることに対して抵抗感を感じることもあるようです。
また、多くの人は「宿泊ではなくてもコミュニケーションは取れる」と考えているため、宿泊研修に対してマイナスイメージだったりネガティブであることが考えられます。
給与や評価に直結しないから
宿泊研修は、新入社員研修なので給与は発生しているし、評価につながります。しかし、研修以外の部分はあくまでも個人的でありプライベートな部分でもあるので、「給与や評価に直結しない」と考えている人が多いようです。
自分の時間を大切にしたい人、仕事とプライベートを分けたいと考えている人ほど、このような気持ちから宿泊研修に参加したくないと思うのではないでしょうか。
なぜ宿泊研修を行う必要があるのか
では、新入社員が「合宿研修に参加したくない」と考える主な理由を理解した上で、企業・組織として「なぜ宿泊研修を行うのか」を考えてみましょう。
担当者として、自分の中で明確な理由を持っておくことで、新入社員の疑問にしっかりと答えられますし、不安・不満の解消にもつながります。
集中して研修を受けられる
宿泊研修は、「研修のためだけに」会場を借りて、時間を確保し、研修に集中できる環境を整えます。研修期間中は、同期や先輩、経営者たちとともに時間を過ごすため気を張ってしまうところはありますが、普段は聞けないような話や上司、先輩が聞いたことのないようなストーリーを聞く機会となるでしょう。
また、非日常的なレクリエーションなどを楽しむ時間もあるため、研修だけでなくリフレッシュする機会も用意されています。
短期間で完結させられる
宿泊研修は、拘束時間がどうしても長くなります。しかし、半年や一年といった時間をかけることなく、必要なカリキュラムを数日で凝縮して伝えることができます。また、研修期間中は講師陣ともコミュニケーションが取れるため、時間制限がなかったり研修時間外にじっくりと話す時間が生まれます。
研修中に抱いた疑問や質問などをそのままにせず、スッキリした状態で業務に取り組めます。
普段見られない姿を見ることができる
宿泊研修は、社員だけでなく企業・組織側にもメリットがあります。宿泊研修では、社員の性格や仕事に対する向き合い方、強みや弱みなど様々な表情を見ることができます。
また、意見交換などの時間やチームによる発表を行う中で、鋭い視点や新たなアイディアを生み出す力、リーダーシップを発揮している様子、チームの流れにのって協力して動く力などを見ることができます。これは、日々の業務における適材適所やマネジメント、メンター制度導入時のペア決めにつながります。
コミュニケーションスキルが自然と高まる
宿泊研修は、数日間で多くの人と寝食を共にするため、思いがけない人とのコミュニケーションやチームとしての一体感が生まれます。また、同期だけでなく先輩や上司、様々な年齢層の人たちとの接し方を知る機会となるため、宿泊研修の大きなメリットと言えます。
同期の絆が強くなる
宿泊研修を行う大きな目的として、学生から社会人へのマインドチェンジをするということが挙げられます。数ヶ月前まで学生だった人たちが、一社会人として企業に属して活動するということは、社会人のマナーを学ぶだけでなく気持ちを切り替える機会を作る必要があります。
同じ境遇の仲間同士で協力し合って研修を乗り切り、マインドを少しずつ変化させていく研修の時間は、絆が強くなる大きなきっかけとなります。
宿泊研修という短い時間でマナーやマインドセットを詰め込むわけではありませんが、大きく方向転換をする機会を作ってあげることで、研修後の業務参加がスムーズになります。
また、宿泊研修で生まれたつながりは、研修後の勤務においても大きな支えとなるでしょう。
受講生が魅力的と感じる宿泊研修のメリットを伝えよう
宿泊研修は、企業・組織のために行うのではなく、新入社員のために行うものです。
宿泊研修に、前向きかつ主体的に参加してもらうためには、受講生である新入社員が「魅力的だ」と感じられるようなカリキュラムやメリットを伝えることが必要です。
宿泊研修だからこそできるカリキュラム
宿泊研修は、多くのカリキュラムを数日間で行います。そのため、研修同士を関連付けることが可能です。内容同士の結びつきがあるため知識が深まり、より頭に入りやすくなります。また、宿泊研修という特別感や「ならでは」の雰囲気を活かすため、会場の広さや設備、備品などを活用して通常の研修ではできないカリキュラムやレクリエーションを企画しましょう。
宿泊研修はチームビルディングのチャンス
宿泊研修は、会場選びによって様々なアクティビティやレクリエーションができます。自然豊かなところであれば、BBQやピザ作り、川下りなど普段できないような内容をチームビルディングとして取り入れ、「協力して成功させる」という体験をすることが可能です。
また、チームビルディングは短期間でチームワークを深めて成功を目指すことがあります。全員がお互いに歩み寄って役割を果たし、一つの同じ目標に向かって進むということは、日々の業務において重要です。
宿泊研修の特別なチームビルディングは、非日常を楽しむだけでなくその中でも研修としての役割を果たしています。
宿泊研修を成功させるポイント
宿泊研修は、講師や新入社員の満足度や達成感などが成功しているかどうかの指標となります。そのため、成功させるポイントには会場選びやレクリエーションなどがいかに充実しているかどうかが挙げられます。
会場選び
宿泊研修を企画する上で、一番最初に行うべきことが会場選びです。天井の高さ、全体の広さや開放感、入った瞬間から感じる高級感や特別感などは、研修そのもののモチベーションを上げる要因となります。
また、食事の質も研修に大きく影響します。豪華にする必要はありませんが、研修後の思い出として、レクリエーションやカリキュラムだけでなく「食事はどうだったか」というところも残ります。会場選びと同時に、食事選びも意識しましょう。
レクリエーションやイベントを幅広く企画を考える
宿泊研修は、普段の研修では実現できないようなイベントやレクリエーションが企画・実現できます。例えば、大きな会場を使ったチームビルディングや特別ゲストを招いたトークショー、仕事のモチベーションやキャリアを描けるようなイベントを企画することで、「研修に参加してよかった」「この会社の合宿研修は、普通じゃない!」と思ってもらえるような、満足度の高い研修になります。
様々な場面で有効な「宿泊研修」
宿泊研修は、集団での学びや経験を促進し、参加者が新しいスキルや知識を獲得し、チームワークを向上させる機会を提供します。場所やプログラムの内容は目的に応じて異なりますが、共通の特徴として集中的な学習と共同生活があります。
- 企業研修
多くの企業が新入社員の教育や従業員のスキル向上のために宿泊研修を実施します。
これにはリーダーシップトレーニング、チームビルディング、コミュニケーションスキル向上などが含まれます。
通常、宿泊施設で数日間から数週間にわたって行われます。 - 学校研修
学生や教育機関も宿泊研修を行います。
これには学外教育、文化交流、フィールドワーク、アウトドアアクティビティなどが含まれます。
生徒や学生は通常、学校や大学のカリキュラムの一環として参加します。 - 団体研修
団体やクラブ、スポーツチームなどのメンバーがチームビルディングを目的に宿泊研修を行うことがあります。
これには信頼関係の構築、協力スキルの向上、問題解決能力の向上などが含まれます。 - その他の研修
宿泊研修はさまざまな分野で行われます。
例えば、医療関係者の実務経験向上のための臨床研修、芸術家や作家の創作活動向上のためのアーティストリトリート、宗教的な修行のための寺院滞在などがあります。
貴社に最適化する豊富な研修プログラムをご用意しています。
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準備などに困ったら外部に依頼を
今回は、新入社員が前向きに、主体的に参加できる宿泊研修について解説しました。ただ、これだけの研修を企画するのは、かなりのコストがかかります。そこで、自分でできることと任せられることを分けて、必要に応じて外部に依頼することも重要です。
まずは依頼することを整理
研修の予算には上限があります。どのバランスでどれだけ使うのか、いかに予算内で満足度の高い研修を企画できるかは、担当者の腕の見せどころです。ただし、自社の研修しか企画したことのない人にとって、新しいアイディアや企画を考えるのはかなりの労力を必要とします。そこで、研修を専門としている外部企業に力を借りることが有効になります。
研修を専門としている企業は、様々なクライアントの研修を支えてきました。そのため、それぞれの会社の規模やニーズに合わせて最適な提案をしてくれます。自社でやった方が良いことは何か、任せておいて問題ないことは何か…などがわからなくなった場合には、外部企業に協力を依頼してみましょう。
自社では、社員のニーズを満たすための企画を考えて準備することに力を注ぎ、それ以外の準備やカリキュラム選定などについては、外部の力を借りるようにしましょう。
研修の準備は、全てを自分たちでやらなければならないわけではありません。また、研修後のフォローや次に繋げるための準備など、やるべきことはたくさんあります。
外部研修で困ったらガイアシステムへ!
ガイアシステムでは、様々な研修講師を経験した豊富な人材が揃っています。担当者様へのヒアリングなどを通じて、貴社にあった最適な研修カリキュラム作りをサポートさせていただきます。
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