展示会の成果を最大化する接客研修とは?矢崎総業様の実践事例|展示会接客研修

矢崎総業株式会社様は、展示会への出展を重要な顧客接点と位置づけ、製品・技術をPRする機会として活用されています。一方で、社員ごとの経験や対応力の差から、来場者への声かけに躊躇が生じ、十分な会話に踏み込めない場面があることを課題と感じていらっしゃいました。そこで今回、”「控えめな矢崎」からの脱却”を合言葉に、来場者へ積極的に働きかけるためのスキルとマインドを養うことを目的として、「展示会対応(接客)研修」をご導入いただきました。
| 企業名 | 矢崎総業株式会社様 https://www.yazaki-group.com/ |
| 業種・業界 | 製造業 |
| 従業員数 | 従業員数 218,566名(国内外/2026年2月時点) |
| 実施内容 | ・内容:展示会対応研修(接客スキル/声かけ/マインドセット) ・回数:2回開催(同内容を複数日程で実施) ・受講者:62名 |
研修サポートへの満足度アンケート
| 満足 | やや満足 | 普通 | やや不満 | 不満 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 研修全体の満足度 | 〇 | ||||
| カリキュラム内容 | 〇 | ||||
| 講師力(専門知識・受講者対応) | 〇 | ||||
| 研修価格の適正さ | 〇 | ||||
| 研修前後のサポート体制 | 〇 | ||||
| 研修後の受講者の変化 | 〇 | ||||
| 営業時の研修提案力 | 〇 | ||||
| 連絡頻度・対応スピード | 〇 | ||||
| 契約内容や見積もりの分かりやすさ | 〇 |
研修実施後の「展示会接客」の変化






導入前の課題・背景

当社の展示会の説明員としてブースに立つのは、製造や技術に精通したプロフェッショナルたちです。自社製品を深く理解しており、ご質問をいただければ的確に回答できるメンバーが揃っています。
しかし一方で、「最初にどう声をかければよいのか」「どこまで踏み込んでよいのか」といった接客の場面になると、迷いや不安を抱えている社員が多いことも事実でした。
その結果、本来つくれたはずの機会を逃してしまっているのではないか。
私たちは、そこに課題を感じていました。
本当は、もっとできるはず
参加者の中には経験者もいれば、展示会が初めての社員もいます。だからこそ、立ち方や声のかけ方、会話の深め方にばらつきが生まれていました。皆まじめで、決して手を抜いているわけではありません。むしろ真剣だからこそ、どうすればよいか分からず、慎重になってしまう。
その結果、動きが揃わず、目の前にお客様がいらっしゃっても、十分なコミュニケーションを取れないまま終わってしまうこともありました。本当はもっとできるはずなのに、そこに届いていない。そんなもどかしさを、抱えていました。
誠実さを力に、次の一歩へ
当社には、誠実で丁寧な対応を大切にする社員が多くいます。それは間違いなく、私たちの強みです。
ただ、展示会という限られた時間の中では、待つ姿勢だけではチャンスを広げきれない。もう一歩踏み出す勇気や、きっかけが必要なのではないか。そう考えるようになりました。
今回の研修導入にあたり、私たちは “「控えめな矢崎」からの脱却” という目標を掲げました。これは、誠実さや丁寧さを大切にしたまま、さらに前へ進むための合言葉です。
もっと自信を持ってお客様に向き合える組織にしたい。その思いが、今回の研修導入の出発点でした。

ガイアシステムを選んだ理由

研修会社の選定にあたっては、複数社に問い合わせをして、比較検討しました。各社それぞれに強みがあり、正直なところ、どこにお願いしても一定水準の研修は実施できただろうと感じています。
だからこそ、本当に現場は変わるのか、ということを大切にしました。
私たちが求めていたのは、知識を増やすことではありません。
来場者へ声をかける、その最初の一歩を踏み出せる状態をつくることです。
「落ち着いた講師」ではなく「変化」を選んだ理由
正直なお話をすると、これまでの当社であれば、もう少し落ち着いたスタイルの講師を選んでいたかもしれません。その方が社内の雰囲気にはなじみやすく、受け入れられやすいだろうという考えもありました。実際、他社を選択するという可能性も十分にあったと思います。
ただ今回は、「控えめな矢崎」から一歩踏み出すという明確なテーマがありました。これまでと同じ基準で選べば、結果もきっと同じになる。それだけは避けたいという思いがありました。
この講師に任せてみたいという直感

商談の際に、田近講師とお話ししたときに感じたのは、力強さと同時に、不思議な安心感でした。
勢いがあるのに、置いていかれる感じがしない。
参加者全員が自然に巻き込まれていく。
そんなイメージを持つことができました。
積極的な人もいれば、慎重な人もいる。経験者もいれば、初めて説明員を務める人もいる。全員を巻き込みながら前に進めてくれるだろうと、思えたんですよね。
そして最後は、理屈じゃないといいますか…。
率直に言えば、「この講師に任せてみたい」と感じた直感もまた、重要な判断材料だったと思います。
研修は、内容やカリキュラムももちろん大切です。しかし最終的には、「この人なら現場を託せる」と思えるかどうか。そこに確信を持てたことが、最終的な決め手となりました。

研修のポイント:なぜ「控えめな現場」が動き出したのか

最初に取り除いた心理的ハードル「傷つかなくていい」
私が研修のレクチャーで特に印象に残っているのは、「挨拶の三原則」についてのお話です。
- 先に挨拶をする
- 目を見て、にこっとする
- 返事がなくても気にしない
なかでも三つ目の「相手からの反応がなくても、傷つかなくていい」という言葉を聞いた瞬間、本当にそうだなと思いました。同じように感じた社員も多かったのではないでしょうか。
声をかけて、もし反応がなかったらどうしよう。無視されてしまったらどうしよう。その不安は、多くの社員にとって大きなハードルだったのだと思います。田近講師は、まずその心理的な負担を取り除いてくれました。


研修は、会場に入ってくる瞬間から始まっていた
研修が始まって最初に驚いたのは、田近講師が受講者の様子を非常によく見ていたことでした。
参加者が会場に入ってくるその瞬間から、挨拶ができているかどうかを確認していたそうなんです。
その様子を踏まえ、「まず整えるべきはここだ」と判断され、当初想定していた以上に、挨拶や第一印象といった“接客の土台”に時間を割いていただきました。
現場を見て、その場で内容を調整する。
その柔軟さに、「この講師なら任せられる」という思いが強まりました。
研修が「自分事」に変わったマネジメントの視点
今回の受講者には、リーダーや部長などの管理職も多く参加していました。接客の話が進む中で田近講師が、「これは展示会だけの話ではなく、日常の部下との関わりにも同じことが言えますよね」と投げかけた瞬間、会場の空気が変わりました。
それまで“展示会のための研修”として聞いていた参加者が、一気に“自分の日常業務に直結する話”として捉え始めたんです。前のめりになる姿勢が目に見えて分かりましたし、一斉にメモを取る姿も印象的でした。
講師の言葉が、参加者一人ひとりの現場と結びついた瞬間だったのだと思います。
ロールプレイが想像以上に真剣だった理由
正直に言うと、ロールプレイには多少の照れや遠慮が出るのではないかと予想していました。
ところが実際にはまったく逆でした。
どうすれば声が届くか。どうすれば会話が続くか。参加者同士が本気で意見を交わしながら、「まずやってみよう」という挑戦できる空気感がありました。
講師が、失敗しても大丈夫な空気をつくってくれたからこそ、安心して取り組むことができたのだと思います。

導入後の変化・展示会本番で起きたこと

ブースの雰囲気が明らかに変わった
展示会当日、会場に立って真っ先に感じたのは、これまでとは明らかに雰囲気が違うということでした。
以前であれば、来場者が目の前にいても、どこか様子をうかがってしまう。声をかけるまでに少し間がある。そんな場面が少なくありませんでした。
しかし今回は違いました。
説明員一人ひとりが、自然に、そして自分から挨拶をしていたんです。
無理にやっている感じではなく、当たり前の行動として身についているように見えました。
実際に、私たちのブースからは来場者へ向けた明るい挨拶の声が絶えず聞こえていました。「ここまで変わるのか」と実感でき、嬉しかったですね。
会話のきっかけとなる“最初の一言”
もう一つ、はっきりとした変化がありました。
研修で教わった声掛けのフレーズ「何かお探しの製品はありますか」「お困りのことはございますか」が、そのまま使われていました。
これまでであれば、何から話し始めればよいのか分からず、声をかけるタイミングを逃してしまうこともありました。
けれど今回は、社員一人ひとりが“最初に使える言葉”を持っていたことで、会話のスタートが驚くほどスムーズになり、活気にあふれていました。
その結果として、他のブースと比較しても非常に多くの来場者に立ち寄っていただくことができました。
研修によって社員が自信を持って声かけを行えるようになったことが、その一因になっているのではないかと感じています。
不安だった社員が「楽しかった」と回答

研修前、参加者から多く聞かれていたのは、「自分にできるだろうか」「何を話せばいいのだろう」という不安の声でした。技術や製品には自信があっても、お客様との最初の接点には戸惑いがある。それが正直なところだったと思います。
ですが、展示会が終わったあと、現場から聞こえてきた言葉は「楽しかった」でした。展示会に説明員として参加しているのは、商品開発や技術の最前線に立つメンバーです。技術・製品には誇りも自信も持っている社員たちです。自分たちの製品にお客様が関心を持ち、耳を傾けてくれる。それは本来、嬉しいことであり、楽しい時間であるはずなんですよね。
その感覚を体験できたこと。それが、何よりも大きな変化だったと感じています。「説明員から『楽しかった』という声を聞けたことは、展示会運営事務局である我々にとっても、とても嬉しいことでした。
副次効果として社内の関係も良好に!

もう一つ、うれしい変化がありました。挨拶や声掛けの意識が高まったことで、来場者への対応だけでなく、ブース内での社員同士のコミュニケーションも自然と増えていったことです。展示会は、多くの部署が連携して参加します。そのため、普段あまり接点のないメンバー同士が、同じ現場で協力しながらお客様対応にあたることになります。
これまでは、社内のメンバーでありながら、どこかよそよそしいというか、どう関わればよいのか戸惑うような空気があったんですよね。それも「控えめな矢崎」の表れだったのかもしれません。
しかし今回、研修の中で挨拶をはじめとしたコミュニケーションのファーストアプローチを繰り返しトレーニングしたことで、声をかけることへの心理的なハードルが大きく下がったように感じました。「これまでほとんど話したことがなかった人と、自然に会話ができた」「担当内で事前確認ができてよかった」そんな声を、実際に現場で耳にしています。
社外への接客力向上を目的に始めた取り組みでしたが、結果として組織内の連携や関係性にまで良い影響が広がったことは、私たちにとって大きな驚きであり、嬉しい副次効果でもありました。
研修カリキュラム(抜粋版)
| テーマ | 詳細 |
|---|---|
| 1.相手の心をつかむ基礎づくり | ・好印象を与えるポイント ・信頼関係を築くためのコミュニケーション ・習得すべき6つの基礎実践力 ~凡事徹底~ |
| 2.基礎実践トレーニング | ・表情・声の大きさ・トーン・リアクション ・実践形式でトレーニング ・自身の課題を明確にする(発達課題シート) |
| 3.潜在ニーズを引き出す傾聴力 | ・コミュニケーションの原理原則と基礎メソッド ・短時間で信頼を得る考え方 ・本音や目的を引き出す質問技術 ・展示会説明員が身に着けておきたい対応テクニック |
| 4.実践シミュレーション | ・来場者タイプ別の対応練習 ・相互フィードバック、講師からの個別アドバイス |
| 5.行動につなげるまとめ | ・現場で実行するための課題設定 ・コミットメントの明確化 |
研修資料の一部をご紹介






受講者の声
「研修を通じて、説明員としての動き方がイメージできたか」という研修理解度・到達度アンケートでは、
「かなりできた」31.8%、「できた」50.0%という結果となり、できた以上の回答は81.8%にのぼりました。
多くの参加者が、実践に向けた確かな手応えを感じていることがうかがえます。
一方で、「少しできた」15.9%、「できなかった」2.3%という回答もあり、今後さらに強化すべきポイントも明確になりました。

「できた」「かなりできた」と回答した理由
「研修を通じて、説明員としての動き方がイメージできたか」という質問に対して「できた」「かなりできた」と回答した理由として、参加者からは以下のような声が寄せられました。
- 表情や聴く姿勢、立ち居振る舞いなど、基本動作をあらためて見直す機会になった
- 展示会当日の自分の役割や動きを具体的にイメージできた
- 来場者のタイプに合わせた声かけや説明の視点が得られた
- ロールプレイを通じて、ヒアリングから提案までの流れを実践的に理解できた
- 何となく行っていた対応が整理できた
- できていると思っていた点を見直すきっかけになった
次に向けた改善要望
改善点としては「特になし」という声が大半を締める一方で、さらなるレベルアップを見据えた前向きな意見も挙がりました。
- ロールプレイやグループワークをもっと増やしたい
- 実際の会場に近い環境で練習してみたい
- 机やサンプルを使った実践形式で取り組みたい
- 技術説明の伝え方や構成をより深めたい
現場に即したトレーニングへの期待の高さが感じられます。
受講者が感じた研修の印象
感想として多く見られたのは、
- 説明が具体的で分かりやすい
- 講師の進行に安心感があり、リラックスして参加できた
- 展示会当日の動きを明確にイメージできた
- 日常業務にも活かせる内容だった
といった声でした。
また、話し続ける来場者への対応や、押しの強い売り込みへの切り返しなど、実戦的なテーマについてさらに学びたいという意欲的な意見も寄せられています。研修が一度きりの学びで終わるのではなく、次の成長につながるきっかけになっていることが分かる結果となりました。
今後の展望・メッセージ

今回の研修を通じて、参加者の変化を感じたものの、もちろん、すべてが完璧になったとは考えていません。
日常業務に戻れば、「あれ、できていないな」と感じる瞬間もあります。
例えばエレベーターに乗り合わせたとき、声をかけるべきか一瞬迷ってしまう。そんな場面です。
それでも以前と違うのは、そのときに研修の学びを思い出せることです。
自分から声をかける。そして、もし相手から反応がなくても気にしなくていい。傷つかなくていい。
研修で学んだ「挨拶の三原則」を思い出し、「もう一度やってみよう」と思える。これは大きな変化だと感じています。
展示会で得た成功体験も、大きいですね。自ら働きかけることで会話が生まれ、反応を得られる。その積み重ねが自信になるという貴重な経験を多くの社員が自分のものとして持ち帰ることができました。これこそが、今回の最大の成果だったと思います。
次のステップとして強化したいこと

次のステップとしては、さらに本番に近い環境で実践を重ね、行動の精度を高めていきたいと考えています。
実際の会場レイアウトや、資料・商品などを活用したロールプレイが実現すれば、当日の動きはより自然で、再現性の高いものになるはずです。
今回、研修で構築していただいた土台は、私たちにとって非常に大きな財産です。
だからこそ、この変化を一過性で終わらせず、その上にさらなる成長を積み重ねていきたいと思います。
そして、もし次回も同様の機会があるのであれば、ぜひ再び田近講師にお願いしたいですね。
研修講師|ガイアシステム 田近より

今回の研修を通して、強く心に残っていることがあります。
それは、矢崎総業の皆さまが持つ技術力の高さ、そして学びに向き合う誠実な姿勢です。
展示会に立たれる皆さまは、製品のことを誰よりも深く理解しているプロフェッショナルでした。だからこそ私は、そこに「ほんの少しのきっかけ」が加わるだけで、現場は必ず変わると確信していました。
どう声をかけるか。どんな表情で向き合うか。最初の一歩をどう踏み出すか。
何も、特別なことではありません。けれど、その“当たり前”をやり切ることが、最も難しく、最も成果につながるのだと思っています。
そしてもう一つ、どうしてもお伝えしたいことがあります。
本研修を準備し、推進してくださったタレントマネジメント部の皆さまの存在です。
事前のお打ち合わせ、受講者の状況共有、丁寧にまとめられた資料。やり取りの一つひとつから、「必ず意味のある時間にしたい」という強い想いが伝わってきました。
その熱量に、私自身が背中を押されていました。
研修の成果は、講師だけの力で生まれるものではありません。
準備の段階からどれだけ本気で向き合っているかが、そのまま結果になります。
だから実は、始まる前から感じていたんです。この研修は、素晴らしい学びの時間になる。と。
同時に、成長に終わりはありません。土台が整った今だからこそ、次はさらに実践へ、さらに高い成果へと進んでいけるはずです。もし、またご一緒できる機会をいただけるなら、現場の挑戦を、全力で後押ししたいと思っています。
このたびは、大切な機会をお任せいただき、誠にありがとうございました。
講師プロフィール
田近 博士(たぢか ひろし)
年間100件を超える研修で、全国に10,000人以上の受講者を支え活躍する人気講師―
温かみのある関西弁と、わかりやすく心に響くストレートな伝え方が特徴で、受講者の行動変容を力強くサポートしている。

「その人の人生にとことん寄り添う」という想いを軸に、研修での学びを通じて受講者が新たな一歩を踏み出せるよう導く姿勢が、多くの企業から高く評価されている。
単なる知識提供にとどまらず、現場ですぐに実践できる研修内容と共に、モチベーションを引き出す講義は「今の時代に必要な学びの場」として人気を集めている。
愛情深いコミュニケーションスタイルと丁寧な指導を通じて、受講者が前向きに自信を持って踏み出せるよう研修を展開。研修・コンサルティングでの出会いを通じて、人生やキャリアを前進させたい方を企業・人を全力で支えている。







