あなたも気を付けて!こんなこともハラスメント?職場のハラスメント一覧
昨今、職場のハラスメントに関するご相談が急増しています。
多様な働き方が広がる現代において、ハラスメントの認識も変化しており、「これってハラスメントだったの?」と気づかないうちに加害者になってしまうケースも少なくありません。ハラスメントは、職場環境を悪化させ、個人やチームのパフォーマンスに大きな影響を与えてしまいます。

職場における代表的なハラスメントの種類をご紹介します。「うちの会社は大丈夫」と思っている方も、ぜひ一度、ご自身の言動や職場の状況を振り返ってみてください。
職場のハラスメント一覧と特徴

近年、職場でのハラスメントは多様化しており、その形態も多岐にわたります。
例えば、性別や人種、年齢などに基づく差別的な言動、いじめや脅迫、過度な監視やプライバシーの侵害などがあります。これらの行為は、職場の士気を低下させ、精神的な健康問題を引き起こす可能性があります。ハラスメントの種類とその特徴を理解し、適切に対処することが不可欠です。
また、ハラスメントに関する理解を深めることで予防策を講じ、職場全体の健康的な文化を育むことができます。さらに、個々の社員がハラスメントの兆候に気づきやすくするために、日常的なコミュニケーションとフィードバックの場を設けることも必要です。これにより、潜在的な問題を未然に防ぎ、職場全体の信頼感を高めることが可能となります。
1. パワーハラスメント(パワハラ)
「パワハラ」という言葉は広く知られていますが、その具体的な内容を正しく理解していますか?
パワーハラスメントとは、職場において優位な立場にある者が、業務上必要とされる範囲を超えて、言動によって労働者の就業環境を著しく阻害する行為を指します。
具体的には、以下の6つの類型が代表的なパワハラに該当します。
- 身体的な攻撃
身体への直接的な暴行や、物を投げつけるなどの行為 - 精神的な攻撃
脅迫、名誉毀損、侮辱、人格を否定するようなひどい暴言など、精神的に追い詰める言動 - 人間関係からの切り離し
職場内で特定の人物を無視したり、仲間外れにしたり、仕事を与えずに孤立させる行為 - 過大な要求
業務とは明らかに無関係なことや、遂行が不可能な量の仕事を強制したり、業務を妨害したりする行為 - 過小な要求
業務上の合理性なく、その人の能力や経験とはかけ離れた程度の低い仕事を命じたり、全く仕事を与えない行為 - 個人の侵害
業務と関連性のない私的な事柄に過度に立ち入る行為
これらの行為は、受け手の心身に大きな影響を与え、職場の健全な環境を損なう可能性があります。
ご自身の言動や職場の状況を振り返る際に、ぜひご参考にしてください。
2. セクシュアルハラスメント(セクハラ)
セクハラは、職場における性的な言動によって、労働者の就業環境が害されたり、労働条件に不利益を受けたりすることです。相手の意図に関わらず、受け手が不快に感じたらセクハラとなる可能性があります。
具体的には、以下のような行為がセクハラにあたります。
- 性的な冗談や発言
性的な内容の冗談を言ったり、性的な経験について聞いたりする - 身体への不必要な接触
肩を抱く、体に触る、無理に食事に誘うなど、業務と関係なく相手の体に触れたり、不必要な接触を求めたりする - わいせつな写真や動画を見せる
性的な内容の画像や動画を、相手の意思に反して見せたり、送りつけたりする - 性的な噂を流す
特定の人の性的な関係やプライベートについて、根拠のない噂を職場内で広める - 性的な関係を強要する
職務上の立場を利用して、性的な関係を無理強いする
セクハラは、被害者の尊厳を傷つけ、職場の雰囲気を著しく悪化させる行為です。お互いが気持ちよく働ける職場にするためにも、性的な言動には十分注意しましょう。
3. マタニティハラスメント(マタハラ)
妊娠・出産を理由とした嫌がらせは、マタハラに該当します。
女性だけでなく、育児休業を取得しようとする男性に対する嫌がらせも含まれます。
- 妊娠を理由とした解雇や降格
- つわりや体調不良への心ない発言
- 育児休業の取得を妨害する
- 時短勤務への嫌がらせ
4. ケアハラスメント(ケアハラ)
介護を理由としたハラスメントは「ケアハラ」と呼ばれ、近年注目されています。
介護離職を防ぐためにも、企業として理解を深める必要があります。
- 介護休暇の取得を妨害する
- 介護を理由とした配置転換や降格
- 介護中の従業員への心ない発言
5. モラルハラスメント(モラハラ)
モラハラは、精神的な攻撃によって相手の心を傷つけ、尊厳を侵害する行為です。
職場で起こるモラハラは、無視や冷淡な態度、人格否定、悪口、執拗なミス指摘など、巧妙で気づかれにくいケースもあります。
- 無視や冷淡な態度をとり続ける
- 人格を否定するような発言
- 悪口や陰口を言いふらす
- 些細なミスを執拗に責める
6. ロジカルハラスメント(ロジハラ)
正論を振りかざし、相手の感情や状況を無視して追い詰めるのがロジハラです。
「あなたの言っていることは論理的ではない」などと、正論を武器に相手を攻撃し、精神的に追い詰める行為です。
- 正論を盾に、感情的な側面や背景を一切考慮しない
- 相手が反論できない状況で一方的に正論を押し付ける
- 論理的な間違いを執拗に指摘し、相手を萎縮させる
7. 不機嫌ハラスメント
自分の不機嫌な態度を周囲に露骨に示すことで、職場の雰囲気を悪くし、他者に精神的な負担を与えるのが不機嫌ハラスメントです。
明確な攻撃ではないため気づきにくいですが、職場全体の生産性や士気を低下させる要因となります。
- ため息を頻繁につく
- 睨みつける、舌打ちをする
- 無視や冷たい態度を取る
- 返事をしない、短い返事しかしない
8. エイジハラスメント
年齢を理由に、能力や経験を不当に評価したり、差別的な言動を行うのがエイジハラスメントです。
若すぎる、年を取りすぎているといった理由で、昇進・降格、配置転換などで不利益を被らせたり、心ない発言をしたりする行為です。
- 「もう歳だから」「若いのに何も知らない」といった発言
- 年齢を理由にした仕事の割り振りや昇進の機会の制限
- 定年が近い従業員への退職を促すような言動
9. アカデミックハラスメント(アカハラ)
教育や研究の場で、教員が学生や研究員に対して、その地位や権力を用いて嫌がらせを行うのがアカハラです。
大学や研究機関だけでなく、企業内の研修部門などでも起こりうる可能性があります。
- 論文や研究テーマに対する不当な妨害
- 研究費や奨学金の支給を不当に制限する
- 卒業や進級を不当に妨害する
- 学業や研究と関係のない私的な雑用を強要する
10. セカンドハラスメント
ハラスメント被害を相談した人に対して、相談を受けた側や周囲が不適切な対応を取ることで、さらに精神的な苦痛を与えるのがセカンドハラスメントです。
「大げさだ」「あなたにも非がある」といった心ない言葉や、相談した事実を軽んじる態度などが該当します。
- 被害を訴えたにもかかわらず、その内容を信じない
- 「気にしすぎだ」「我慢が足りない」などと被害者に責任を押し付ける
- 相談内容を周囲に言いふらす
- 相談したことによる不利益な扱い(配置転換、降格など)
11. レイシャルハラスメント
人種や民族、国籍などを理由に、差別的な言動や嫌がらせを行うのがレイシャルハラスメントです。
出自に関わるからかいや侮辱、差別的な扱いなどが該当します。
- 人種や民族的背景をからかう、侮辱する発言
- 特定の国籍の人を排除するような言動
- 出身地や文化、慣習を嘲笑する
- 採用や昇進において人種を理由に不公平な扱いをする
いかがでしたでしょうか?
こうして見てみると、日常の中にハラスメントの種が潜んでいることに気づかされます。
「これくらいなら大丈夫だろう」「相手は気にしないだろう」という安易な思い込みが、取り返しのつかない事態を招くこともあります。健全な職場環境を築くためには、一人ひとりがハラスメントに対する正しい知識を持ち、意識を高めることが不可欠です。
パワハラチェックリスト

このチェックリストは、あなたの言動や職場の状況が「パワーハラスメント(パワハラ)」に該当しないかを確認するためのものです。もし当てはまる項目があれば、ご自身の言動を振り返ったり、職場の状況を見直したりする良い機会です。
分類 | 具体的な行為の例 | チェック |
---|---|---|
1. 身体的な攻撃 | 殴る、蹴る、物を投げつけるなどの身体への直接的な行為 | □ はい / □ いいえ |
相手の身体に不必要に触れる、拘束する | □ はい / □ いいえ | |
2. 精神的な攻撃 | 脅迫、名誉毀損、侮辱、ひどい暴言を吐く | □ はい / □ いいえ |
大勢の前で執拗に叱責する、人格を否定するような発言をする | □ はい / □ いいえ | |
相手の能力や努力を不当にけなしたり、嘲笑したりする | □ はい / □ いいえ | |
3. 人間関係からの切り離し | 特定の部下や同僚を意図的に無視したり、冷たい態度を取り続ける | □ はい / □ いいえ |
職場の会議やイベントから、特定の人物を意図的に排除する | □ はい / □ いいえ | |
業務に必要な情報共有から、特定の人物を意図的に外す | □ はい / □ いいえ | |
4. 過大な要求 | 業務上明らかに不要なことや、遂行不可能な仕事を無理やり強制する | □ はい / □ いいえ |
特定の人物に、著しく多くの業務を押し付け、過度な残業を強要する | □ はい / □ いいえ | |
業務の妨害になる指示を出したり、必要な情報やツールを与えない | □ はい / □ いいえ | |
5. 過小な要求 | 能力や経験とかけ離れた、明らかに簡単すぎる仕事を合理的な理由なく命じる | □ はい / □ いいえ |
特定の人物に全く仕事を与えず、意図的に暇な状態にさせる | □ はい / □ いいえ | |
昇進やキャリアアップに繋がる業務から、特定の人物を不当に外す | □ はい / □ いいえ | |
6. 個人の侵害 | 相手のプライベートなことに、業務と関係なくしつこく立ち入る | □ はい / □ いいえ |
相手の個人的な情報を、本人の許可なく他の人に言いふらす | □ はい / □ いいえ | |
職場で相手のセクシュアリティや病歴などを執拗にからかったり、詮索する | □ はい / □ いいえ |
もし「はい」が多かったら?
もしこのチェックリストで「はい」が多かった場合、たとえ意図していなくても、あなたの言動がパワハラと受け取られている可能性があります。あるいは、職場環境にパワハラの種が潜んでいるかもしれません。
パワハラは、働く人の心身に深刻な影響を与え、職場全体の生産性や士気を低下させます。健全で働きやすい職場を作るために、このチェックリストをきっかけに、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。
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ハラスメント対応の事例(ケーススタディと防止方法)

ここでは、職場で実際に起こりうるハラスメントの事例を3つご紹介します。それぞれの事例がどのようなハラスメントに当たるのか、何が問題で、どう解決し、どのような結果になったのかを簡潔に解説します。
【事例1】パワハラ(パワーハラスメント)
- ハラスメント内容
-
Aさん(部下)は、上司のBさんから日常的に大勢の前で人格否定されるような叱責を受けていました。「お前は本当に使えないな」「何度言ってもわからないのか、給料泥棒め」といった暴言が頻繁にありました。また、Aさんが体調不良で早退を申し出た際も、「仮病だろう。根性がない」と取り合ってもらえず、無理な残業を強いられることもありました。
- その結果どんな状態になったか?
-
Aさんは毎朝会社に行くのが辛くなり、不眠や食欲不振といった症状が現れました。集中力が低下し、業務効率も悪化。最終的にはうつ病と診断され、休職せざるを得ない状況に陥りました。職場の雰囲気も悪くなり、他の社員もBさんとの関わりを避けるようになりました。
- 解決方法
-
Aさんは、まず会社のハラスメント相談窓口に相談しました。相談窓口は事実確認を行い、Bさんへの聞き取り調査を実施。会社はBさんの行為がパワハラに該当すると判断し、Bさんには厳重注意とハラスメント研修の受講を命じました。また、Aさんには休職期間中のサポートと復職後の配置転換を提案。Aさんの同意を得て、Bさんから離れた部署への異動が決定し、安心して治療に専念できる環境が整いました。
【事例2】セクハラ(セクシュアルハラスメント)
- ハラスメント内容
-
Cさん(女性社員)は、部署の飲み会で同僚のDさんから「Cさんは彼氏いるの?いないなら今度二人で飲みにいこうよ」「胸元がセクシーだね」などと、プライベートなことや容姿に関する発言を繰り返し言われ、不快に感じていました。Dさんは他にも、Cさんの肩や背中を触るなど、不必要なボディタッチも頻繁に行っていました。
- その結果どんな状態になったか?
-
CさんはDさんとの接触を避けるようになり、飲み会や部署内の交流イベントへの参加もためらうようになりました。職場に行くこと自体がストレスになり、精神的な苦痛を感じるようになりました。
Dさんへの不信感が募り、業務上のコミュニケーションも円滑に行えなくなりました。 - 解決方法
-
Cさんは信頼できる同僚に相談した後、人事部に設けられたセクハラ相談窓口に申し出ました。
人事部はCさんからの聞き取りとDさんからの事情聴取を行い、Dさんの行為がセクハラに該当すると認定。
Dさんには厳重注意と会社主催のハラスメント研修の受講が義務付けられました。
また、DさんとCさんの業務上の接触を最小限にするための配置の見直しも検討され、Cさんが安心して働ける環境を回復するための措置が取られました。
【事例3】ケアハラ(ケアハラスメント)
- ハラスメント内容
-
Eさん(男性社員)は、妻の出産に伴い育児休業の取得を上司のFさんに相談しました。しかしFさんは「男が育休なんて取るな」「君が休んだら誰がこの仕事をやるんだ、他の社員に迷惑がかかる」などと、何度も取得を妨害する発言をしました。Eさんが育休取得後も、FさんはEさんに対して「育児は奥さんに任せればいいだろう」と繰り返し発言し、復帰後の重要な会議からEさんを意図的に外すなどの行為も見られました。
- その結果どんな状態になったか?
-
Eさんは育児休業の取得自体に罪悪感を感じるようになり、精神的に追い詰められました。
復帰後も、Fさんからの嫌がらせや冷遇が続いたため、仕事へのモチベーションが著しく低下しました。
また、家庭と仕事の両立に大きなストレスを感じ、心身ともに疲弊してしまいました。 - 解決方法
-
Eさんは、まず会社のコンプライアンス窓口に連絡しました。
コンプライアンス窓口は、育児・介護休業に関する会社の規定とFさんの言動を照らし合わせ、Fさんの行為がケアハラに該当すると判断。
Fさんに対しては管理職としての適切な指導と、育児・介護休業制度に関する再研修が実施されました。Eさんには、今後同様の事態が起こらないよう、部署内で協力を促すこと、および困った際には再度相談できる体制が保証されました。
【事例4】不機嫌ハラスメント
- ハラスメント内容
-
Gさん(若手社員)の部署には、Hさんというベテラン社員がいました。
Hさんは気に入らないことがあると舌打ちをしたり、ため息を大きくついたり、挨拶を無視したりと、露骨に不機嫌な態度を示しました。特に、Gさんが質問をしたり、仕事でミスをしたりすると、Hさんは無言で書類を投げつけたり、睨みつけたりするため、GさんはHさんに話しかけること自体が恐怖になっていました。
- その結果どんな状態になったか?
-
GさんはHさん(ベテラン社員)の顔色を常に窺うようになり、精神的な緊張状態が続きました。質問や相談をためらうようになり、業務効率が低下。
他の社員もHさんの不機嫌な態度を恐れ、部署全体のコミュニケーションが滞り、雰囲気が悪化しました。Gさんは職場にいることが苦痛で、出社拒否に近い状態に陥りそうになりました。
- 解決方法
-
Gさんは、部署の管理職に相談しました。管理職はHさんの普段の行動を把握しており、他の社員からも同様の懸念が寄せられていることを確認。
管理職はHさんに対し、個別の面談を実施し、自身の言動が周囲に与える影響について具体的に指摘しました。
また、Hさんのストレス軽減のために業務内容の見直しや、アンガーマネジメント研修への参加を促しました。さらに、部署全体で「気持ちの良いコミュニケーション」を意識するための勉強会を開催し、定期的な1on1ミーティングを通じて、Hさんの行動改善をサポートしていく体制を構築しました。
これらの事例は、あくまで一般的な例ですが、ハラスメントは非常に多様な形で発生します。職場でのハラスメントに直面した場合、一人で抱え込まず、信頼できる人や会社の相談窓口、または外部機関に相談することが重要です。
知っておくべき「グレーゾーン」事例とその判断基準
職場では、明確なハラスメントだけでなく、「グレーゾーン」とされる行動も多く存在します。
例えば、冗談のつもりで言った言葉が相手を不快にさせた場合、それはハラスメントと見なされる可能性があります。
このような事例は、個人の意識や価値観の違いによって受け取り方が変わるため、注意が必要です。他にも、業務上の指導が行き過ぎて精神的な負担となるケースや、仕事の成果を過小評価してしまう状況なども一例です。これらの行動は、意図的でない場合でも、職場の風通しを悪化させる要因となる可能性があります。
グレーゾーンの問題を未然に防ぐには、日常的なコミュニケーションとフィードバックを通じて、職場全体での認識を統一し、各自が注意深く行動することが求められます。上司や同僚と話し合い、明確な基準を設けることで、曖昧な状況を回避する努力が重要です。
ハラスメントの報告手順と対応方法

ハラスメントが起きた時に一番大切なのは、被害者が安心して、そして迅速に行動できる環境を整えることです。会社として、そのための仕組みをしっかり作っておきましょう。
ハラスメントの【報告手順】
- まずは相談窓口へ:
- 社内にあるハラスメント相談窓口を利用しましょう。
人事部や総務部、コンプライアンス部門などに設置されていることが多いです。 - もし社内の窓口では相談しにくいと感じるなら、社外の専門家(弁護士やハラスメント専門の相談機関など)に相談することも検討できます。
- 大切なのは、あなたのプライバシーが守られることです。相談内容は秘密にされますので、安心して話してください。
- 社内にあるハラスメント相談窓口を利用しましょう。
- 事実を記録する
- いつ、どこで、誰に、どんなハラスメントを受けたのか、できるだけ具体的に記録しておきましょう。
日時、場所、言われたことやされたこと、その時の状況、目撃者の有無など、詳細なメモは後々の調査に役立ちます。
- いつ、どこで、誰に、どんなハラスメントを受けたのか、できるだけ具体的に記録しておきましょう。
- 証拠を集める(可能であれば)
- メールやチャットの履歴、録音データ、写真など、もしあれば証拠として保管しておきましょう。
無理にする必要はありませんが、証拠があると事実確認がスムーズに進みます。
- メールやチャットの履歴、録音データ、写真など、もしあれば証拠として保管しておきましょう。
会社としての対応手順
会社は、ハラスメントの報告を受けたら、以下のステップで対応を進めます。
- 迅速な初期対応
相談を受けたら、すぐに被害者の安全を確保し、さらなる被害が起きないように配慮します。
被害者の話に真摯に耳を傾け、精神的なケアも必要であれば手配します。 - 公平な事実確認と調査
報告された内容に基づき、当事者や関係者への聞き取り調査を行います。この際も、関係者のプライバシーに最大限配慮します。
偏りのない公平な立場で事実を確認し、ハラスメントがあったのかどうかを判断します。 - 適切な対処と処分
ハラスメントの事実が確認された場合は、加害者に対して厳正な処分を行います。就業規則に基づき、注意、異動、減給、懲戒処分など、状況に応じた対応を取ります。
再発防止のための研修受講などを命じることもあります。 - 被害者のフォローアップ
ハラスメント解決後も、被害者が安心して職場に戻れるように継続的にサポートします。
必要に応じて、配置転換や休職からの復帰支援、カウンセリングなどのきめ細やかな配慮を行います。 - 再発防止と意識向上:
会社全体でハラスメントは許さないという強いメッセージを発信し、ハラスメントの根絶を目指します。
全社員を対象とした定期的な研修を実施し、ハラスメントへの理解を深め、一人ひとりの意識を高めます。
管理職は特に、ハラスメントを見過ごさないよう、またハラスメントを起こさせないよう、リーダーシップを発揮することが求められます。


まとめ
上記に挙げたハラスメントはほんの一部に過ぎません。時代とともに多様化するハラスメントに対応するためには、継続的な学習と職場の意識改革が重要です。
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